東後先生第16回目の勉強会   2017323

 

 

1.      Martin Lither King’s Speech---I Have a dream.

上記のキング牧師の演説を材料に16回目の勉強会を始めた。この演説は1963828日に行われた。

 

 まず、東後先生から公民権運動が開始された経緯について、参加者に質問された。参加者から、「1863年にリンカーン大統領によって行われた奴隷解放宣言によって、米国での奴隷制は廃止された。しかし、この奴隷制度の撤廃は人種差別の撤廃を意味するものではなく、人種による差別的な取扱いは容認されたままであった。南部の多くの州では、学校・トイレ・プール・バス等において、白人と非白人の区別に基づき異なる施設を用いることは容認されたままであった。195812月にモンゴメリーで発生したローザ・パークス逮捕事件(バスの中で起こった人種差別事件)にキング牧師は激しく抗議して、モンゴメリーバス・ボイコット運動を計画し、この運動の先頭に立った。このボイコット運動は1年間以上も続いた。195611月に連邦最高裁判所からバス車内人種分離法違反判決を勝ち取り、抗議運動は成功を収めた。」との話が紹介された。

 

 引き続き、東後先生から、この公民権運動は、キング牧師が命をかけて行った活動であり、「I have a dream.」の演説はこの公民権運動の集大成と考えられるとの話があった。

 

 この演説は、奴隷解放宣言・聖書・独立宣言等からの引用も活用し、リフレインも多用し、聴衆に力強く訴える内容となっている。英語を細かく見ると、出来る限り同じ言葉を避けるように工夫されている。また、日常ではあまり使用しない言葉も使用している。例:redemptive(贖罪の)Some of you have come fresh from narrow jails cells. (刑務所から出てきたばかりの人。)

何れにしても、名演説である。キング牧師はこの演説の数年後に射殺されることになる。

 

 東後先生から、Black Americanの方と一緒に米国を回った時のエピソーも紹介された。米国において、人種差別の問題がいかに根が深いかを改めて理解することができた話であった。この後、演説の一部を先生の音読に続いて皆様で音読した。最後に、参加者の全員が自己紹介を行なったところで時間となった。

 

(T/H)