第1回 坂口順治先生講座
実施日:2015/9/16(水) 16:00~18:00
テーマ:人間関係とグループの力動性を理解して社会貢献活動に役立つ力をつける。
第1回:かかわること、話す・聴く・うけとめる
1. 講座内容まとめ
1)時代の変化
Have Be with
所有価値(欲求充足行動:買いだめ)→存在価値(カラオケによる自己存在の主張→人とのかかわりを求める社会への変遷
外(物)→内→外(かかわり)への変化
均一品の大量生産の工業社会→自然破壊(東日本大震災(人災+天災)等を経て、外から与えられる時代から、人のかかわりが求められる社会参加型の時代になった。
2)コミュニケーション
コミュニケーションはFromのコミュニケーションでなくてはならない。
・自分中心ではなくて、相手からの見方が大切
・相手の話を良く聞く
相手は自分をどのように見ているか知るために、血液型と相手の好みを
当てるゲームを行った。
3)20世紀の人間関係の理解の仕方
グループ・ダイナミクス:レウィンKurt Lewin(1890‐1947 ドイツ生まれの
ユダヤ人) が、1930年代後半にアメリカで初めてこの言葉を使った。
グループ(社会・組織等)の特性を解析・研究し、そのグループをより良くしようとする学問
置かれた状況により認識が異なる例:
第一次大戦は戦時中でも土日には自宅に戻れた。その際、戦場→自宅に帰る時、自宅→戦場に行く時では、同じ景色が全く違って見える。
物理的な事実と心理的な事実は異なることをレウィンは「認識」という言葉で説明した。
プラグマティズム【pragmatism】
示す(行為する・生きる)ことに重きを置き、人間の行為に価値を認める理論→今、ここに居る自分が大切...体験学習を通して学ぶ
【註】以下ネットの情報より抜粋
Ⅰ.グループ・ダイナミクス【group dynamics】
集団力学あるいは社会力学などと訳される。集団と個人との相互依存関係を実証的に研究し,一般的法則を見いだそうとするものである。集団に関する調査・実験・臨床研究がなされるようになったのは1920‐30年代のアメリカであり,レウィンを中心とする社会心理学者によって体系化された。レウィンは集団を心理学的な力の場であるとし,個々の事象を集団の構造との関係でとらえようとする〈場の理論field theory〉を提唱した。
場の理論: K・レヴィンが提唱した理論で、人間は個人の特性によるだけでなく、その人が置かれた「場」に影響を受けて行動するものだという説で、組織における人間行動を理解するための1つの枠組みとされる。 場の理論によれば、個人の特性を開発するだけでなく、環境の開発を行わなければ、期待行動は現われない、ということがいえる。
Ⅱ.プラグマティズム【pragmatism】
1870年代の初めアメリカの C.パースらを中心とする研究者グループによって展開された哲学的思想とその運動。ギリシア語のプラグマから発し,プラグマティズムとは,行動を人生の中心にすえ,思考,観念,信念は行動を指導すると同時に,逆に行動を通じて改造されるものであるとする。
【本の紹介】
「人間国家」への改革―参加保障型の福祉社会をつくる:
神野直彦著、NHKブックス
2. 所感
80歳を超えてなお社会との関わりを持ち、凜としてお元気に活動されている
お姿に驚嘆した。最近75歳を超えて活躍されている先生方にお会いする機会が多いが、どの先生も共通して、とても謙虚で真摯な姿勢でお声をかけてくださる事に感服する。
先生も現役時代には社会の第一線で活躍され、我々はとても近づけなかったお立場でありがながら、ゲームを交えて、本当に解りやすく親しみやすい内容でお話してくださった。先生のご経験上、多数の切り口で講座ができるところ、現在の私達の目指すべき方向を示唆してくださるテーマを選んで頂いたことにも感謝申し上げたい。
世界最先端を行く超高齢社会を迎えた日本にとって、時間、キャリア、お金(の余裕)がある私達シニアの役割は、言うまでもなく社会のコストになるのではなく、社会の資産として、若い世代の役に立つ活動を通して次世代に持続可能な仕組みを残すことである。
先生のお言葉の「小さなことの積み重ね」、「あきらめないこと」を肝に銘じ、
先生の生き方を通して、或いは勉強会を通して、新たな学びに取り組めることがとても楽しみである。
以上 (投稿:M・N)
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